政府機関

2021年1月11日公開

 

政府機関

2021年1月11日公開

 

02.

概要

本セクションでは、XとPeriscopeのアカウント情報を対象に、世界各地の政府機関から寄せられた情報開示請求に関する最新データを取り上げています。対象とする請求には定期的要請緊急要請の両方が含まれます。世界的な請求件数、特定されたアカウント、対応するコンプライアンス率の最新トレンド、およびXの関連ポリシーや世界の保管請求についても詳しく取り上げています。

Xの活動は歴史上稀に見るCOVID-19パンデミックの影響を受けました。

前回の報告書から顕著に変化した項目を以下にピックアップしています。[1]:

 

03.

分析

全体像

世界各地の政府機関や執行機関が提出した情報開示請求件数緊急および定期的請求の合計)は前回報告期間に比べ約44%増加しました。特に、これらの請求で特定されたアカウント件数(累計)は26%近く増加しました。請求件数と特定されたアカウント数の合計はそれぞれ過去最高となりました。Xではこうした情報開示請求の37%に対して請求された情報の一部または全部を提示しました。

各領域について以下で詳しく分析しています。追加情報はXの法的請求に関するよくある質問を参照してください。

 
国別分析

Xは2012年からこれまでに、93国の政府機関から情報開示請求を受け取っています。その中には初めてこの報告書に登場した、チュニジアも含まれます。

請求件数上位国

米国[2]は情報開示請求件数が全世界で最も多い国となっています。この記録はXが透明性に関するレポートを初めて公開した2012年から続くもので、当時は全体の80%を占めていました。

今回の報告期間でも米国は政府機関からの請求件数で最多の国ですが、割合は世界全体の27%に留まります。また、特定されたアカウント件数でも世界全体の39%です。2番目に請求件数が多かった国はインドでした(情報開示請求件数全体の21%、特定されたアカウント件数全体の25%)。ちなみに、透明性に関するレポート9以来、日本2番目に請求件数が多い国となっていました。


これに対し今回は、3位以下はフランス(16%)、日本(12%)、韓国(5%)、ドイツ(4%)、英国(4%)、トルコ(3%)の順となり、合計で世界全体の情報開示請求件数の44%、特定されたアカウントの30%を占めました。

 
緊急要請

Xでは、捜査機関向けガイドラインに記載されているとおり、有効な緊急要請を受けて、アカウント情報を執行機関・捜査機関に開示する場合があります。[3]

Xに提出される情報開示請求の世界総数のうち、およそ5件に1件を緊急要請が占めます。当報告期間中、緊急要請件数は20%増加しました。一方、これらの請求で特定されたアカウント数(累計)は24%増加しました。

世界で最も多くの緊急開示請求を提出したのは米国(39%)で、韓国(13%)、日本(13%)がそれに続きます。

 
国際協力
CLOUD法

前述したとおり、「CLOUD法」(Clarifying Lawful Overseas Use of Data Act: 海外データ合法的使用明確化法、2018年3月成立)によって、米国政府は適格な外国政府と二国間協定を結ぶための枠組みを確立させました。こうした二国間協定が発効した場合、Xのような米国のプロバイダーにはアカウント情報や通信内容の開示を求める強制的な法的請求が外国政府機関から直接寄せられたり、アカウント情報のリアルタイムの監視命令(米国に関する報告におけるペンレジスタ/トラップアンドトレース命令や通信傍受命令に類するもの)が下ったりすることが考えられます。


Xは、アカウントデータに対する国境を越えた法的請求に関する事態を引き続き注視していきます。Xは、法令環境の変化に合わせ、必要に応じて当社のポリシーを更新する一方で、ユーザーの発言や透明性を保護および尊重するという当社のスタンスを守ります。

 
Periscope

Xが政府機関から受領する情報開示請求の大半はXアカウントの情報を対象としますが、XのPeriscopeライブストリーミングサービスのアカウント情報を対象とするものもあります。



今回の報告期間中、Xは55件のPeriscopeアカウントを特定した38件の情報開示請求を受け取りました。これらの情報開示請求のうち25件は、33アカウントを特定した、Periscopeのみに対する情報開示請求でした。XではこれらPeriscope関連の情報開示請求の20%に対し、一部の情報を開示しました。[4]

 
請求の考慮点
請求の絞り込み

Xは、不完全または不適切(表面的に不適正または請求範囲が過度に広い)と判断されるアカウント情報開示請求を適宜拒否します。Xは、状況に応じて、請求の絞り込みの後にデータを一部開示する場合やデータをまったく開示しない場合があります。また、開示対象に該当する記録がない場合もあります。[5]

Xが政府機関からの情報開示請求のうち絞り込みまたは開示を拒否した割合は世界総数の63%に達し、今回の報告期間中に3%増加しました。

ユーザーへの報告

Xは、アカウント情報開示請求について特定のアカウント所有者に報告します。ただし、報告を禁止されている場合、またはXの「ユーザーへの報告に関するポリシー」の例外に該当する場合を除きます。[6]

Xが今回報告期間中にアカウント所有者に報告できた件数は、前回報告期間より28%増加し、世界全体で250件となりました。

 

04.

アカウント保管請求

04.

アカウント保管請求

Xでは捜査機関向けガイドラインに記載があるように、政府機関からのアカウント情報の保管請求を受け入れています。

政府機関が発行する保管請求とは、捜査に関連する情報の一時的な保管をXのようなサービスプロバイダーに指示するものです。これらの請求によって、執行機関・捜査機関、検察官などは、保管情報を合法的に取得するうえで必要な捜索令状など正式な訴状の取得に必要な時間を得ることができます。Xでは、有効な保管請求を受けた場合、正式な訴状が届くまで最大90日間、関連するアカウント情報のスナップショットを一時的に保管します。このスナップショットが公開されることはありません。[7]

当報告期間中、政府機関による保管請求件数は75%増加しました。一方、特定されたアカウント数は180%増加しました。米国(58%)とインド(18%)の2か国だけで、保管請求世界総数の76%を占めました。

 

政府以外の機関

2021年1月11日公開

 

02.

概要

Xは、世界中の政府以外の機関からアカウント情報開示請求を受け取ります。よくある例として、弁護の裏付けとなるアカウント情報を求めるために、民事裁判(離婚訴訟など)や刑事裁判の被告によって提出される請求が挙げられます。[8]


政府以外の機関による情報開示請求に関する詳しい情報については、ヘルプセンターページのXデータの利用法的請求に関するよくある質問をご覧ください。

 

03.

分析

Xが政府以外の機関から受けた情報開示請求件数は当報告期間中20%増加しました。具体的には、これらの請求で特定されたアカウント件数は8%増加しました。一方、コンプライアンス率は38%へ低下しました。[9]

表現の自由の保障

匿名やペンネームでの発言はXにとって重要であり、Xはユーザーの表現の自由の保障と保護を中心的なスタンスとして掲げています。Xには、匿名やペンネームのXアカウントに関する情報開示請求(アカウントの身元「暴露」の請求)が政府以外の機関から頻繁に寄せられます。Xでは、米国を中心に、こうした請求を繰り返し拒否しています。

Xは当報告期間中、米国憲法修正第1条を根拠に匿名の発言者の身元開示を求める14人の米国市民からのアカウント情報開示請求を拒否し、これらの請求のうち3件では訴訟に至りました。そのうち1件ではXが勝訴し、2件はなお係争中です。残る11件の請求に対し、情報は一切提示されませんでした。

補足情報

今回の報告期間中に受け取った請求については、現在も進行中で報告時に対応が完了していない場合があります。

 
政府機関

1.パーセンテージは四捨五入して表示されます。

2.上の表の米国の請求件数には、FBI駐在官世界各地に駐在し、現地協力者を支援するために米国法に基づいて請求したものも含まれます。このような国境を越えた連携はほとんどの場合、緊急事態(テロ攻撃発生後など)に発生します。

3.Xは、人命が脅かされるか重傷を負う切迫した危険性があると確信できる十分な情報があるかどうかを判断するために、こうした請求をケースバイケースで審査します。こうした状況において、脅威の回避または軽減に関連する情報がある場合、Xは該当する情報を執行機関・捜査機関に開示することがあります。

ただし、さまざまな理由で緊急開示請求に対してデータを開示しないことがあります。例:

  • Xは開示請求が、有効なXおよび/またはPeriscopeのアカウント、またはそれらのプラットフォーム上のコンテンツを特定できなかった場合、データを開示しないことがあります。
  • 過度に広範な請求を絞り込むよう求めたり、特定の脅威の回避または軽減に関連する情報のみを開示したりします。

4.Periscopeアカウントの情報開示請求も、請求件数の集計結果に反映されています。

5.Xは、さまざまな理由で請求に応じないことがあります。例:

  • XはXやPeriscopeのアカウントを特定できていない、またはこれらプラットフォーム上のその他のコンテンツを特定できていない請求には応じることができません。
  • 過度に範囲の広い請求については範囲を絞り込むよう求める場合があります。
  • Xから報告を受けたアカウント所有者が請求に異議を申し立てる場合もあります。
  • 請求者に詳細な状況を求めたにもかかわらず、返答を得られなかった場合もあります。
  • Xは訴訟を通じて正式に、または政府機関と直接非公式に協議することで、請求に異議を申し立てる場合があります。

6.Xのユーザーへの報告に関するポリシーについて詳しくは、Xの「捜査機関向けガイドライン」や「法的請求についてよくある質問」を参照してください。ここではXがアカウント情報開示請求やコンテンツの削除請求を受け取ったときの対応について、詳細情報をアカウント所有者に提供しています。

ユーザーへの報告には、人命に対する差し迫った脅威、児童の性的搾取、テロ活動などの緊急または意図に反する状況において、例外が適用される場合があります。

7.またXは、執行機関・捜査機関または政府機関の請求者から保管請求の延長請求(上記データに含まれない)を定期的に受けます。延長が合法的かつ適時に請求された場合は、正式な訴状が届くまでさらに90日間、アカウント情報の同じスナップショットの保管を継続するよう妥当な範囲で試みます。

請求側が国際協力プロセスに関わっていることを表明した場合(刑事共助条約または嘱託書)、こうしたプロセスは数か月かかる可能性があるため、Xは複数の延長請求を処理することがあります。

 
政府以外の機関

8.このデータにはアカウント所有者による自分のアカウント情報の開示請求は含まれません。

9.Xは、さまざまな理由で政府以外の機関の請求に応じないことがあります。例:

  • XはXやPeriscopeのアカウントを特定できていない、またはこれらプラットフォーム上のその他のコンテンツを特定できていない請求には応じることができません。
  • 誤った法人組織に向けられる請求を拒否する場合があります。
  • 過度に範囲の広い請求については範囲を絞り込むよう求める場合があります。
  • Xから報告を受けたユーザー請求に異議を申し立てる場合もあります。
  • その他、Xは政府以外の機関に対し、訴訟を通じて公式に、または話し合いを通じて非公式に (証拠開示によって相手方当事者から直接情報を取得するよう話すなど) 、開示請求に対する異議の申し立てを行う場合があります。